【大使館】台湾には「日本大使館」も「日本総領事館」もない!?
[肥満度チェック] 実は肥満じゃない?
日本と台湾には「大使館 / 領事館」が設置できない
大使館の代わりに利益代表部
在外公館(大使館や総領事館)は国が他国との外交や自国民の保護、他国民へのビザ発給業務などを行うために他国に設置する非常に重要な機関です。
日本には各国によって米大使館や韓国大使館などが設けられていますし、海外には日本政府によって日本大使館や総領事館が設けられています。
ところで、皆さん、日本・台湾ともに在外公館がないのをご存知ですか?私は初めての台湾旅行でその事実を知りとても驚きました。
と同時に、「なぜ在外公館がないのか」、そして「在外公館不在にどう対処しているのか」非常に気になり調べてみたら、なんと、
日台間には公式な国交がないため在外公館を設けることができない、その代わりに利益代表部(大使館の代わりに互いに設置する外交の窓口)が存在するという事実が分かったのです。
互いに交流がある日台間に国交がないとは一体どういうことなのか、これについては後述します。
日台の利益代表部
- 台湾:日本に「台北経済文化代表処」を置く
※台湾大使館の代わり
➔ 公式ホームページ
- 日本:台湾に「日本台湾交流協会 台北事務所」を置く
※日本大使館の代わり
➔ 公式ホームページ
利益代表部が政府機関でない理由
実は、日台の利益代表部
「台北経済文化代表処」と「日本台湾交流協会 台北事務所」は非政府機関です。
なぜか?それは、日本政府が「台湾は国家ではない」として国家承認していないからです。これまた、驚いた方もいるかもしれませんが、1972年以来ずっとのことであり何も今に始まったことではありません。
これは日本に限らずアメリカやドイツ、韓国など多くの国にいえることです。そうなった経緯や理由については別の記事で解説していますので詳しくはそちらをご参照下さい。
在外公館は国交を結ぶ国に置く政府機関なので日台間では堂々と大使館や領事館を設置することができないわけですね。
台北経済文化代表処(臺北經濟文化代表處)
台北経済文化代表処
- 台湾が大使館の実質的な代替機関として設けている対日窓口で、貿易・経済・文化関係やビザの取り扱いなど領事館のような業務を行っている
※
台北経済文化代表処の台北本部は「台湾日本関係協会」
日台間においては公式に国交がないので
形式的には非政府機関(外国駐在事務所)ですが、実質的には政府機関である「中華民国外交部」が所管しているのが実態です。
ただし、日本から国家承認を得られていないため、外交関係や領事関係に関するウィーン条約に基づく外交特権や領事特権は認められず、
国際法上非公式な代表部でしかありません。
名称について
通常の二国間関係に照らした相対関係
- 代表処 ⇔ 大使館
- 弁事処 ⇔ 総領事館
- 分 処 ⇔ 領事館
「台北経済文化代表処」の名称は国や地域によってバラバラですが、多くの国が名称に「中華民国」や「台湾」ではなく「台北」を使用しているのは、各国が中国(中華人民共和国)の
「一つの中国」政策に配慮しているからです。よって「台北」は台北市政府を指す言葉ではありません。
一部の国では名称に「中華民国」「台湾」が入っていますが、その場合は「代表処」ではなく「商務代表団」などの別の名称になっています。ただし、これらも中国の圧力により「台北」へと改称していっているのが現状です。
日本台湾交流協会台北事務所(日本台灣交流協會台北事務所)
日本台湾交流協会台北事務所
- 公式に国交のない中華民国(台湾)との間で、貿易、経済、技術、文化などの民間交流関係を維持するための実務関係を処理するために設けられた日本の対台湾窓口機関。
中国(中華人民共和国)の「一つの中国」政策に配慮した非政府機関のため互いに外交特権は認められていません。
本協会では、通常の大使館や総領事館と同じくビザなどの領事業務を行っていますが、非公式機関である本協会が直接取扱うわけにはいかないため、形式上タイ王国・バンコクの日本大使館に業務委託しています。
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