【台湾のバス路線図の見方】実際のバス路線図を読み取るコツは?基本知識から読み取り方まで
[肥満度チェック] 実は肥満じゃない?
デザインや形式が統一されていない台湾のバス路線図。でも、基本を理解しておけばどんな形式の路線図でもある程度対応できるようになります。ここでは形式が異なる2つのタイプを例に挙げて説明します。
643番路線図
運行情報の確認
これは上の路線図の運行情報部分を拡大した画像です。解説を見る前にまずはざっと目を通して何が書かれているか内容を推測してみて下さい。
以下、灰色の文字が翻訳部分です。どの程度理解できたか確認してみて下さい。
643
- 起迄點:錦繡山莊 - 復興北村
起点と終点:錦繡山莊 - 復興北村 - 頭末班車時間:05:30~22:00
運行時間:05:30~22:00 - 収費方式:二段票収費
支払方式:二段票収費 - 分段点 / 緩衝區:滬江中学 - 捷運公館駅
分段点 / 緩衝区:滬江中学 - MRT公館駅 - 發車間隔:尖峰10分 / 離峰10-15分
発車間隔:ピーク時10分 / オフピーク時10-15分
例假日10-15分
休日:10-15分
路線記号の意味を知る
ここでは643番の路線図を例に挙げて説明します。路線記号はバス会社や路線によって違うため、記号のマークを覚えるのではなく意味や内容を把握するようにして下さい。
起迄点
路線の起点(始発点)と終点(折り返し地点)のことで、通常、起点は車庫であるケースが多いようです。なお、
「起迄点:A-B」はAが起点でBが迄点になります。
雙邊設站(双辺設站)
日本語にはない用語ですね。バス停のタイプを表しています。バス停の多くは上り車線面と下り車線の両方に設置されていることから同じ名前の停留所が2つ存在し、このようなバス停を現地では「雙邊設站(双辺設站)」と表記します。意訳するなら「両設バス停」といったところでしょうか?
單邊設站(単辺設站)
「單邊設站(単辺設站)」は漢字からも分かるように、片側車線のみに設けられているバス停で、意訳すると「片設バス停」ですね。この場合の進行方向(上りと下りのどちらにあるか)は、路線記号の向き(◀ or ▶)で分かります。なお、台湾の道路は右側通行です。
分段点と緩衝区(分段緩衝区)
分段点と緩衝区については別の記事で詳しく説明しています。
路線図の見方
用語や記号の意味が理解できたら、今度は実際の路線図を読み取る練習をしてみましょう。起点、終点、分段点、緩衝区、単辺設站(片設停留所)はどこでしょうか?解説を見る前にまずは考えてみて下さい。
分かりましたでしょうか?では、解説します。
起点は「錦繡站バス停」、
終点は「復興北村バス停」ですね。バスは起点を出発して終点まで行きます。上の路線図の終点付近を拡大したのがこちらです。
バスが終点(復興北村)まで行くと、一方通行で周回しながら折り返して再び起点へと戻って行くのが分かります。
終点付近のバス停の記号が
〇記号ではなく一方通行を意味する◀記号になっているのがお分かりでしょうか?この区間のバス停は
単辺設站(片設停留所)であることが分かります。
「新生公園」は往路(赤矢印)にしかないバス停で「五常街口」は復路(青矢印)にしかない停留所ということですね。
そして、次の図をご覧下さい。他にも
単辺設站がありますよ。「中央新城」と「和平新生路口」です。
「中央新城」は往路、「和平新生路口」は復路にあります。
ところで、矢印はどちらも右向き▶ですが、どうやって往路と復路の区別をつけるのでしょうか?
これは記号の向きが、終点方向と起点方向のどちらに向いているのか、つまり進行方向がどちらかで判断できます。「中央新城」は終点方向に向かっているので往路、「和平新生路口」は起点方向に向かっているので往路になるわけですね。
次は
分段點(分段点)の説明です。黄色い部分をご覧下さい。
分段点は「滬江中学 」と「捷運公館駅(MRT公館駅)」の2地点ですね。この2つの分段点で挟まれた区間(黄色で示した範囲)が
緩衝区(緩衝区)になります。つまり、往路、復路ともにこの緩衝区をまたいで乗車すると二段票収費となり運賃が2倍になります。
紅9路線図
もう一つ、形式が異なる路線図も見てみましょう。
台湾のMRT連絡バス路線図
(紅9 蘆洲 - MRT劍潭站)
一番最初に起迄點を確認します。起迄點は「蘆洲 - MRT劍潭站」なので蘆洲からMRT劍潭站へ向かう方向が往路であることが分かります。
今度は、
單邊設站(単辺設站)はどんな記号で表記されているか確認して下さい。
●が単辺設站ですね。
では、「民族路口」「水河里」「民和公寓」の各単辺設站が、往路と復路のどちらにあるか分かりますか?下の拡大図をよく見て考えてみて下さい。
答えは、「民族路口」は復路、「水河里」は往路、「民和公寓」は復路です。
考え方のポイントは、
①起点と終点の位置、
②右側通行、
③路線記号の配置の3つです。
「蘆洲 → MRT劍潭站」が往路なら「MRT劍潭站 → 蘆洲」が復路です。
起点(蘆洲) → 終点(MRT劍潭站)へ進行するとき(往路のとき)、「民族路口」バス停の
●記号は道路の左に位置していますが、台湾の道路は右側通行なので「民族路口」は反対車線にあるバス停(復路のバス停)であることが分かります。
それに対して、「水河里」バス停の
●記号は道路の右側に位置しているので往路車線側のバス停ということが読み取れます。
まとめ
路線図を読み取るコツが少し理解できたでしょうか?これらの基本知識があればまた別の路線図に遭遇しても対応できると思います。
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